気になること2題

●東国原知事の一件は、自民党が一笑に付すかと思いきや、未だに古賀選対委員長は「(国会議員になれば)党のルールでどなたも総裁候補に名乗りを上げられる」と次期衆院選出馬を要請している様子。たとえダントツの得票で衆議院議員になったとしても、総裁選はあくまでも自民党内の選挙。東さんが総裁になる目など最初からないと思うし、東さんもそれを承知でつけた条件だと思うが。

せっかく東さんの投げた爆弾が、自民党内の誰もが地に足がついていないせいで、大した効力を発揮していないのが残念。同時に、マスコミや世間の論調が、やれ勘違いだの天狗になっているだのと批判めいたものになっているのも残念だ。あれはすごい一手だったと思うけどなあ。たけしさんが東さんに意見したと報道されているが、これ以上笛を吹いても既に死に体となった自民党は踊らないし、もうそろそろ止めようやということを、主にマスコミに対してアピールしたものだと思う。東さんの正攻法と未だに色気を見せる自民党とでにっちもさっちも行かなくなって立ち往生していたから、ヒョイと脇から出てきて笑いに紛らして東さんを引っ込めさせようとした印象だ。

●もうひとつ気になるのはウイグルでの暴動。胡錦涛主席がG8を欠席して帰国したほどの騒ぎとなっている。そのまま出席していたら、現時点で死者3千人とも言われるこの暴動を武力制圧していることへの非難を浴びることとなっていたかもしれないと思うのは穿ちすぎか。しかし、実際には中国に対する非難声明もなかったのだから、いったいG8には開催する意味があるのか、実効的な存在なのか否か、はなはだ疑問に思うがそれはさておき……。

ウイグルには複雑な背景や事情がある。東トルキスタン(ウイグル自治区)はアフガニスタンに接している。少数民族に対する人権弾圧や侵略は決して許されるべきことではないが、いまもしもウイグルが独立しようとすればアフガニスタンのテロリストに格好の活躍の場を与えてしまうという説もある。そしてそれは決して国際社会が歓迎する事態ではない。だからこそG8でこの問題が不問に付されたのかもしれないとも思う。なんとか中国の国内問題として穏便に解決してほしいのだ、国際社会としては。

しかし、人間として、血まみれになって泣いている女性の映像など見れば、これは酷いと思う。暴動が起こるに至った経済格差や“漢化政策”に対するウイグル族の不満に、中国政府がいま以上に耳を傾けてくれることを切に願う。

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eclipse

そろそろ日食観測用の眼鏡(日食グラス)を買っておこうと思うのだが、どこで売っているのだろう。小学生の頃、ガラス板にススを付けて太陽を見ましょう、という授業があったように記憶しているが、このやり方は危ないのだそうだ。黒い下敷きも危険だと、先般国立天文台が注意を呼びかけていた。「太陽の光が網膜の中心に集まり、虫眼鏡で紙を焦がすように焼ける」太陽性網膜症、日食性網膜炎という症状が起こるのだそうだ。

「目の奥まで届かない紫外線より、赤外線が危険で、紫外線カットのサングラスやゴーグルも役に立たないという。下敷きやCDのほか、以前には推奨されたススを付けたガラス板も、赤外線は通すため危険のようだ」というから、我々はずいぶん危ないことをやっていたのだとそら恐ろしくもなる。国立天文台が推奨する安全な観察方法はこちら

さて7月22日の日食だが、日本気象協会の発表では、ここ松江では最大食分0.817だそうだ。それは是非観てみたいものだが、当日の晴天率が43.3%となっている(晴天率は過去30年の統計より)。梅雨が明けていればよいのだが。週間天気予報を睨みながら、日食グラスの購入を検討することにしようか。

日食で思い出すのは、天の岩戸神話。アマテラス=卑弥呼と考えて、この皆既日食が起こった紀元248年に卑弥呼が没したという説を書いていたのは井沢元彦だったか。一国のリーダーであるシャーマンとしての力が無くなったと考えられて殺された、という説だったと思う。古代にはそんな恐怖だった日食を楽しみに待つというのもなんとなく気が引けるが……、楽しみだ。

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美容室でマッサージ

連日30度あたりの気温を記録するようになった。梅雨時で湿度も高いからやりきれない。これがカラッとした30度なら気分も良いのだが。

我慢できなくなって、髪を切りに行った。2ヶ月半ぶりだ。馴染みの美容室へ行くとヒンヤリ冷房が効いていて気持ち良い。カットクロス(あの大きなポンチョみたいなやつね)をかけられると結構暑いものだから、多少低めの温度設定がありがたい。いつものことだから別に長さや髪型などを指定することもなく、そこのワンちゃんの話から家族の話から肩こりの話から県内で起こった親殺しの話から、脈絡もなくお喋りする。

カット、毛染め、洗髪と進んで、あとはブローというところでいつも頭から肩にかけてパンパンと叩いて筋肉をほぐしてくださる。これが何とも言えず気持ち良いのだ。ミント系の整髪料の香りとも相俟って目が覚めたような爽快な気分になる。時間にして1分たらずだが、これがしてもらえるから美容室へ行っているようなものだ。

「いつもよりちょっと短めにしましたよ」と言われたが、せいぜい5㎜くらいだろう。涼しいほうが良いです、ありがとう。スプレーは断って、一丁あがり! ここでお会計となるのだが、きょうはちょっと先生にお返しをすることにした。「肩を揉んであげましょう」と言うと、「そんな! お客さんにそんなこと……」と固辞されたが、他にお客さんもいなかったから「まあここに座って」とそれまで自分が座っていた椅子に座ってもらってマッサージ開始。この先生が長年ひどい肩こりで、遠くは九州まで治療に通っていたことは以前に聞いていたし、きょうもきょうとて肩にシップを張っておられるのが首筋から見えていたし、ときどき痛そうに肩を押さえてぐるぐる腕を回しておられるのも鏡越しに見えていた。背の低い人が座高の高い私のような客の頭をいじるのは、いくら椅子を低くしても大変な作業だろうと思う。それに私はマッサージが上手いのである、自分で言うのもなんだけど。

肩から背中にかけて鉄板が入っているような硬さだった。こりゃあ辛いゎ、と内心思う。つい一ヶ月ほど前までは私も堪らない背中の痛みに参っていたから(片方乳房がなくなって身体のバランスがとれなくなったせいだと思う)、この辛さはよくわかる。首筋から肩、背骨の両側を押して揉んで叩いて撫でさする。「ひゃ~、気持ちいいわ~」という声に前の鏡を見ると、本当に気持ちよさそうにして目を瞑っておられる。きっとさっきは私もこんな顔をしていたんだろうな。

小さい頃から父の肩叩きをさせられてきた。晩年寝たきりになって身体中が凝って痛いと言う父の身体を、毎日揉み続けてきた。習ったことはないがツボはわかっている。そのテクニックを駆使して揉むこと3分ばかり。「あ~、身体が軽くなった~!」と言われたところで終了。もっとやりたかったが、それ以上は遠慮されるだろうから。ところが、「これ、開いてるけど……」とヘアームースを1本いただいてしまった(汗)。エビで鯛……(笑)。

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『あらしのよるに』原画展

9時半には診察も終わり、本日休暇の夫とどこかへ出かけようということになった。映画『MW』を観に行こうかとも考えたがどうもいまひとつ食指が動かず、先日行きそこなった「『あらしのよるに』あべ弘士絵本原画展」を観に行った。いろんなタッチで描かれている迫力のある絵を堪能する。展示室の前では『金田明夫の絵本ひとり語り・「あらしのよるに」ステージDVD』が放映されていて、そこからかすかに聞こえてくる歌も雰囲気を盛り上げてくれた。

木村裕一作・あべ弘士絵の原作は、文庫化されているシリーズ第5作「どしゃぶりのひに」までしか読んだことがないけれども、中村獅童と成宮寛貴が声を当てたアニメ映画は観た。だから物語の経過と結末は知っているのだが、展示されている原画とひらがなだらけの平明な文章を読み進めていくうちにどんどん引き込まれていって、思わず涙ぐんでしまった。我ら夫婦の他には、ちょっと年上と思われるご夫婦が一組いらっしゃっただけだったから、ハンカチ握り締めてグスグス言っていても誰にも気付かれなかったのが幸いだった。

帰宅してから『あらしのよるに』の文庫本を再読したことは言うまでもない(笑)。ネットで探して演劇集団・円の舞台版もちらりと観た。ちなみに、以前に書いた文庫本の感想はココココ、映画を観た感想はココ。こんなに何度も取り上げた作品も珍しい……というか、たぶんこれしかない(『BJ』は別格として)。たぶん自分でも気付かないくらい大好きな作品なのだろう。文庫版は再編集されたものなので、『特別編 しろいやみのはてで』を含む大型版を手元に置きたい気持ちは大いにある。でも読むたびにドップリ浸かってしまうことが目に見えているので躊躇しているところだ。きょうもグッズ売り場で販売されていたのだが、結局買わずに帰ってしまった。う~む、どうしようか……。

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催涙雨(さいるいう)

きょうは七夕。しかし無情の雨……。7月7日に降る雨を「催涙雨」という。毎年思うのだが、七夕だけは旧暦で行ったほうが良いのではないか。こんな梅雨の真っ只中では織姫彦星が気の毒だ。まぁこちらの地方では、ひなまつりも端午の節句も七夕もすべて月遅れで行うから、陰暦に近くなって良いのだが。

織姫(ベガ)と彦星(アルタイル)は実際にどれだけ離れているのだろうかと調べてみたら、だいたい15光年となっていた。とても一晩のうちに会いに行かれる距離ではない。「ワープ航法」をしているのだと書いてあるサイトも見つけたが(笑)、もっと簡単に解決するには、織姫と彦星の身長が1光年くらいになればよいのではないかと思う。すぐ会える。頑張れよ。

Photo与太話はさておき、せっかくの星空も満月も見られないので、「Stellarium」というフリーソフトをダウンロードして、プラネタリウム気分を味わっている。私がいる地点の現在時刻の星空がこれだ。雨雲さえなければこのように見えるはずだったのに。ベガ、アルタイル、デネブの「夏の大三角」の辺りである。

このソフト、星は瞬いているし、ときどき流れ星も見られて楽しい。星や星雲をクリックすると説明文も出る。その方位角や高度が刻々と変わっていくのにも感動する。フリーだけれども、なかなか優れもののソフトである。このソフトで来る皆既日食が見られたら言うことなしなのだが、それは無理だろうなあ。

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白い孤独

亡くなって10日たっても未だ注目され続けているマイケル・ジャクソン。その容貌の変遷をテレビで見る機会も多い。私は、彼の肌の色が白くなっていったのも整形によるものかと思っていたのだが、これは尋常性白斑という病気のせいだったらしい。皮膚の色を作っているメラノサイト(色素細胞)が消失する病気で、難治といわれている。『スリラー』の頃から白くなり始め、最後は爪に色素が残るだけという状態だったとか。

ところで、『BJ』において肌が白いということで命まで危うかったのは「白いライオン」のルナルナである。演ずるのはもちろんジャングル大帝ことレオだが、ルナルナとレオでは身体が白い理由が異なる。ルナルナがメラニンに関わる遺伝情報の欠損により白化したアルビノ(先天性白皮症・先天性色素欠乏症・白子症)という突然変異であるのに対して、レオはアルビノではなく、また氷河期の遺伝子が発現したいわゆる白変種でもなく、ただ親からの遺伝のために白いのだと設定されている。

アルビノは、「1)視力が弱いため攻撃性や俊敏性が低い 2)保護色となる色素を持たないため捕食者や獲物に見つかりやすい 3)紫外線などの害作用に対する免疫がない などの理由により、自然界の生存は極めてまれである(←Wikipedia による)」そうだ。ルナルナは虚弱体質なのである。だから、ルナルナがその白さゆえに人間に珍重されて自然界から人間の世界へ連れてこられたことが、ある意味ルナルナの命を救ったことになるかもしれないのは皮肉である。また、アルビノは瞳孔が赤いのが特徴なので、ルナルナの瞳孔は赤いはずである。アニメではどうだったかな?

さて「白いライオン」だが、このエピソードでの本当の主役はピノコであるように思う。魚をさばくピノコとBJのほのぼのとした会話で幕が上がるが、この最初のわずか1ページの間に、早く一人前のレレイ(レディ)になりたいピノコの願望と、♂♀の違いにサワリだけ触れて(これ以上はピノコにはまだ早い)と思っているに違いないパパBJが描かれている。それでもピノコのお腹の中には「タマゴ」云々と、決してウソは吐いていないBJ先生である(笑)。ちなみに、ここで出てくる「シラコ」という言葉が「白子=アルビノ」に繋がっており、実に上手い構成になっていると思う。

白いことで人間のオモチャにされて弱ってしまったルナルナを、BJはメラニンを注入することで治療する。しかしそこに至るまでのBJとピノコの会話が泣かせるのだ。白いから可愛いのだと治療に反対するピノコをBJが諭す。
「ピノコ おまえはどうだ。おまえはまともなからだになりたいと思ったことはないのかっ」
……(中略)……
「そやあ ないたいわのよ……」
「ルナルナもおまえとおんなじことを考えてるんだ きっと……。わかるだろう?」

おお……ピノコ! (T-T)
この言葉でちゃんと理解して、ルナルナの幸せを考えるピノコに私はいつも感動する。ピノコが出てくる話の中では一番好きかもしれない。自分はそうなれないかもしれないけれど、他の同じような境遇の者の幸せを願うことのできるピノコを、もう私はなんと言ってよいのかわからない。ピノコをピュアだというのなら、何は置いてもこの話を取り上げるべきだったと思うゾ、NHK。

ごく普通のライオンになってしまったルナルナは健康を取り戻すが、動物園側は手術が失敗したのでアフリカへ返したと発表する。おかげで、どこでどう調べたか、ルナルナを治したBJの元に抗議の便りがどっさり届いたりする。しかし、中に1通、こどもが描いたとおぼしき元気に駆け回る褐色のルナルナの絵が……。
「これ……おまえがかいたんじゃないのか?」
「ウフン……」

良いラストである。動物園は「手術は失敗」と言っているのだから、ルナルナが褐色になって元気になったことを知っている子どもはピノコしかいない。BJ先生にはすぐに犯人(?)が判ったはずである。呆れたふうを装っているが、悪者にされたBJをなぐさめようとするピノコの気持ちはちゃんと伝わったことだろう。ピノコが描いた明るい表情のルナルナが、ピノコの切ない願いが昇華したものであることもまた……。

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ただいま読書中

たまたま立ち寄ったB○○K ○FFで、6年前に出た『ブラック・ジャック『90.0%』の苦悩』(豊福きこう著)を発見。即買い。ただいま熟読中。

「B・Jの全データを検証、その人間像に鋭く迫る。雑誌掲載版とコミックス版を徹底比較して手塚治虫のオペ成功率をあわせて分析。」(「BOOK」データベースより)

初出時から各種単行本までのコマやセリフの変遷が徹底調査してあるのが、なによりすごい! たとえば「海賊の腕」で、ラストページの1コマだけBJの腕が義手になっている点(と、後にそれが訂正されている点)とか、「めぐり会い」で、BJの「あいたいですね」というセリフがカットされている点などなど(他にもいっぱい!)が指摘され、またそれについての考察がなされている。こういう地道な調査によって裏付けされた説は、とても説得力がある。データブックとしても読み物としても面白い!

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