« (備忘録080727) | トップページ | (備忘録080729) »

Kuroo Hazama

ブラック・ジャック先生の本名が「間黒男」だというのは周知の事実だが、これが明らかになったのは実にシリーズ全243話中第232話目の「虚像」においてである。第68話の「えらばれたマスク」で「黒男」という名前だけは明かされていたが、名字の方は5年半もの長きに亘ってずーーーーっと不明だったのである。主役なのにねぇ。

以前にBJのことを人はどう呼んでいるかを調べたことがあって、せめて如月先生くらいは「間先生」と呼んでほしいと思ったものだが、こりゃあめぐみさんの所為じゃない。呼びようがなかったわけだ。アッチョンブリケ。ちゃんと調べようよ自分。だから発表順の単行本が欲しいとあれほど……(愚痴愚痴)。

『BLACK JACK Treasure Book』に「虚像」の創作過程(コピー)が載っている。小学校の同窓会でBJが自己紹介をするシーンではまだ単に「黒男です」となっている。しかしこのセリフの上部にちょっと空白がある。「  黒男です」という感じ。名字は後でゆっくり考えよう、ということだったのだろう。現在われわれが読むことのできる完成稿は「間黒男です」だ。このコピーが取られたほんのわずか後に手塚治虫が「間(はざま)」という名字を付けたのだと思うと、なんだか感慨深い。そういうタイミングで取られたこのコピーはまさに「お宝」である。

「まっくろおとこ」のシャレから命名されたのだろうと思っていたが、もしかしたら「  黒男です」の空白部分を見ながら(名字をどうしよう、この空白をどうしよう、この隙間をどうしよう、この間を……、間……、『間』で良いじゃん!)となったのかもしれない(笑)。

恩師が「本間丈太郎」、親友が「間久部緑郎」。第227話「刻印」で間久部は「黒男 おまえはきっと医者になるだろうね それも 世界一悪い医者に…… 技術は本間先生ゆずり 性格はぼくゆずりでね」と言っているが、「間」の字もちゃんと二人から譲り受けているのも興味深い。BJの立ち位置はまさに正邪の「間」かもしれない。

「間」という姓で思い出す有名人と言えば、『金色夜叉』の間貫一がいる。許婚のお宮が金持ちと結婚してしまったために彼女を蹴り飛ばして高利貸しとなる。金の亡者というところでBJ先生と共通点があるかも。あと、思い付くのは間寛平氏。好きな芸人さんだけれども……別に共通点を考えたくはない。

「Hazama」という音の響きは何となくカッコいい。音韻学には詳しくないが、全部「あ」段でキレが良い中に「ざ」というちょっと尖った一音が入っているからだと思う。矢沢永吉や(鈴木)イチローなんかもそう。「ザ行」の音が入ると締まった感じになる……ような気がする。

いやもうすっかり名字の話になってしまったが、本当は、第229話「人生という名のSL」で一応の『BJ』定期連載が終わってから後の不定期掲載13話にはBJのプライベートな心の軌跡を描いた作品が多いということを書こうと思っていたのだ。初めて名字が判ったり小学校時代の様子が描かれたり、父や義妹の死が描かれたり(「骨肉」)、幻の名医を求めて旅をする姿が描かれたり(「過ぎさりし一瞬」)、学生時代の友が描かれたり(「笑い上戸」)と、それまで主役ではあるが狂言回し的役割でもあったBJの素性が段々と明かされていく。BJを仇と勘違いする患者を描いた「復しゅうこそわが命」は、BJ自身の復讐譚の一応の結末と見てもよいのかもしれない。

最後の13話は、まさにカーテンコールだったのだと思う。

--------------------------------------------------------

2008summer さて、今年もトーレスさんの暑中見舞いをかっぱらって来ました。
上の文章などすっかり忘れて楽しんでください。
いつも黒尽くめの黒医者2匹が、明るく爽やかに夏のバカンス! きゃっほー♪ 
2人ともなんて良いガタイをしてるんだ!(そこか)皆様も是非目の保養を。
トーレスさま、いつもいつもありがとうございます。
ここに恭しく飾らせていただきます。m(_ _)m

|

« (備忘録080727) | トップページ | (備忘録080729) »

「ブラック・ジャック」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/141713/22617971

この記事へのトラックバック一覧です: Kuroo Hazama:

« (備忘録080727) | トップページ | (備忘録080729) »