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感染

豚インフルエンザがヒトからヒトへ感染して大問題になっているようだ。パンデミックにならなければ良いが。

『BJ』の中で「感染」といって思い出すお話は「コレラさわぎ」(1978)。BJ先生自身が感染を疑って自らを隔離した話だが、日本におけるコレラの発症は1977年に集団発生があった以降は孤発の国内感染例があるだけだそうだ。しかし海外では今なお流行中の地域もある。一説にはブラジルの予言者ジュセリーノが「2009年夏に日本で大流行する」と言っているとも聞く。撲滅するのはなかなか容易いことではないようだ。

しかし、菌にしてもウイルスにしても生き物だ。この地球上に生を受けた一つの存在であることには間違いない。人間が感染してその肉体や生命を脅かされればこれと闘うことは決して間違いではなかろうが、さてこれを絶滅させてよいのかどうかは神のみぞ知る領域なのかもしれない。将来新たな菌が発見されたとき、例えばコレラ菌がそれをやっつけてくれることだってあるかもしれない。かつてブドウ球菌をやっつけたペニシリンのように。とすれば、今は人間に迷惑な存在だからといって、これらのものを地球上から完全に消滅させてはいけないのかも。少なくとも遺伝子だけは遺しておかなくては。将来人間はあらゆる種の遺伝子を乗せたノアの方舟を作る必要があるのかもしれない。そしてそこに最後の人類の遺伝子も乗っているとしたら、これはやっぱり神の領域だ……。

さて、病原菌の話はこれくらいにして、きょうは「コレラさわぎ」について簡単に。

楽しいお話である。…というとバルボラに気の毒だけれども。コレラ感染の疑いで家に帰れないBJ先生に留守を託されたピノコの奮闘振りがとにかく楽しい。「ピノコめ… ギャーギャーわめいてるだろうな」の次のコマでちゃんと「ギャーギャー」大騒ぎしているピノコには思わず笑う。それでも、あちこちいっぺんに悪くなるバルボラをなんとか助けようと一生懸命な様子は健気でかわいい。不安半分駄々こね半分で電話口で大泣きする気持ちも実によくわかる。よく頑張ったな、ピノコ! ちなみに「脈なし病」は大動脈炎症候群の病気でアジア系の若い女性に多くみられる病気だそうだ。

原作では割りとおとなしい患者だったバルボラだが、アニメ版ではかなりエキセントリックに描かれていて楽しかった。ピノコと良い勝負で丁々発止やりあっていた(笑)。『ばるぼら』の主人公であるところのバルボラは芸術の神ミューズの娘なのだが、なぜだか大酒呑みのフーテンをしていて気に入った男のところに転がり込む。バルボラを側に置いた男は芸術的に成功するけれども、バルボラが居なくなった途端にダメになる。この「コレラさわぎ」では結局BJとバルボラは一言も言葉を交わしていないが、手術の後でバルボラがBJを気に入ったりしたら面白いだろうなとは思う。こういうフーテン娘を、先生はそんなに嫌いじゃないような気がする。でも、医学は芸術じゃないから、バルボラは居付かないかな?

この話で興味深いのは、BJ先生の隠れ家が出てくるところ。アニメでは、開業したての頃に使っていたとかなんとか言われていたが、原作ではまったく説明がない。電話も通じているしテレビも映る。カーテンには律儀にツギが当たっている(先生がやったんだろうな)が、医薬品や医療機器、検査道具などはひととおり揃っている感じだ。3日間外出しないで居続けられるということは、食料の買い置きもあり、簡単な調理くらいはできるようになっているに違いない。また、乾電池式と思われる卓上時計が動いているところを見ると、BJ先生ときどきはこの家に来ている様子。ピノコにも教えていない、文字通りの「隠れ家」だ。いったい何の用途で使うのかは知らないが、いろいろヤバい仕事も多い先生には必要な家なのかも。しかしBJ先生はよっぽど崖っぷちの家が好きなのだなぁ(爆)。

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最後に、シンポジウム『永遠の火の鳥』について詳しく記事を書いてくださったCh-I様に心から感謝を! 岡野氏が指摘していらっしゃったというあのナメクジいっぱいのシーンは私も忘れられません。またあの気も遠くなるような長い歴史をたった独りで見ていたマサト(だったかな?)の気持ちはどんなものだったのかと想像すると、こっちの気がオカシクなりそうです。いやはや、やっぱり『火の鳥』というのは凄い話です。自分がどこまで理解しているのか甚だ心もとないですけれども……。

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