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動物の味方じゃなくて仲間

『ジャングル大帝 勇気が未来をかえる』を観た。これぞ手塚マンガの王道。これでもかというほど人間を悪者にして、自然に対する人間の横暴を描き出す。以前の作品に比べるとSFチックで大仰な話になっていたが、変にひねくり回すこともなく、メッセージとしては非常に解りやすかったと思う。

いや、人間も最初は良かれと思って人工ジャングルに動物達を移住させたのだ。それはまさにノアの方舟を彷彿とさせる所業であった。神しかやってはいけないことを人間がやってしまった。計画の中心人物・大山賢造は、次第に自然を管理すること、生き物を創り壊すことに全能感を覚えるようになっていく。(本筋とは関係ないが、神と人の最大の違いはこういうことなんだろうと思う。人間は調子に乗ってしまうのだ。)

Photoジャングル大帝パンジャは、多くの動物たちの血を流させないために、人間の管理下に置かれることを甘受している。幼いレオの目にはそんな父の姿が臆病なものと映る。しかし守るべき仲間を救うために命を落としたパンジャを見て、父が本当は強かったのだと悟る。そしてジャングル大帝を受け継ぎ、自分達を滅ぼそうとしている人間に戦いを挑むのだった。小っこいレオを先頭に、肉食獣も草食獣も一丸となって行進する様には血沸き肉躍るものがあった。(なお、写真は『ジャングル大帝』とはまったく関係ありません)

ラストは、ニヒルな黒豹トトの犠牲のもと、動物たちは人工ジャングルを後にして懐かしい自然に帰っていく。人工ジャングルほど住みやすくはないであろうその世界に、いったい何が待っているのか。それでも勇気を持って進めばきっと大丈夫さ! という希望に満ちた終わり方になっていた。

パンジャとレオ、大山賢造とケンイチ、この二組の父子の間の葛藤もよく描かれていたと思う。父親を否定的に見なくてはならない息子は辛いだろうなと思った。父親は何を息子に伝えるべきか。ここのところはパンジャ→レオ→ルネと3代を描いた原作の持ち味もそのまま生かされていたように思う。

……でも、絵柄はやっぱり昔のレオのほうが好きだな(ボソッ)。

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「映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

うちでも「これはレオじゃない」言われてました

投稿: もりびと | 2009年9月 6日 (日) 01時51分

もりびとさん
あはははは(爆)、厳しい御意見ですね。
私は10分くらいで慣れてきました。

投稿: わかば | 2009年9月 6日 (日) 21時24分

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