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『坂の上の雲』を観た

鳴り物入りで喧伝される事柄には出来る限り乗っかりたくない性格ではあるのだが、観てしまった。『坂の上の雲』。

武士階級が起こした初めての革命--明治維新。列強に追いつけ追い越せをモットーに富国強兵に取り組んだアジアの小国日本が、やがて強大なロシア国家との戦争に突き進んでいく様が描かれる小説だが、第1回目の今夜は、主役の3人である秋山好古、秋山真之の兄弟と正岡子規の若き日が描かれていた。

印象的だったのは、主役やその家族たち士族の精神性の高さだった。どんなに貧窮し襤褸をまとっていても、凛とした立ち居振る舞いと姿勢のよさには卑しさのかけらもなかった。また劇中、当時の人々の写真が幾枚も映し出されたが、そのどれもが今の日本人とは顔つきが違っているように思えた。無骨だが粗野ではなく、地に足がついたどっしりとした顔つき。若い人たちでも、いまの時代のちゃらちゃらした我々なんかよりはるかに「大人」に見えた。時代がそうさせるのか……。だとしたら、明治以降、あるいは戦後の経済発展に伴う豊かさの実現は、日本人の精神性を堕落させるもの以外の何物でもなかったのかもしれない。

今夜の放送で、明治期の日本は「少年の国」とされていた。坂の上の、そのまた先に浮かぶ雲に向かって、ひたすら上を向いて歩んでいく少年期の日本。100数十年経って、老いの下り坂を転がり始めた今の日本。あの時代の日本人の毅然として確固たる精神性を取り戻すことができたら、今の日本も少しは希望が持てるものになるのかもしれない。

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