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侮蔑表現

月曜日は『BJ』語り。

「——これだけいっとくが可仁先生…
格式だの家柄だのってやつはわたしゃァ胸がムカつくんでね!!
そいつァ人間のいちばん愚劣な病気みたいなもんだ!」

問:上は「おとずれた思い出」中のBJ先生の名台詞ですが、このときのBJ先生の気持ちは次のどちらでしょう。

(1)格式だの家柄だのには吐き気がする。
(2)格式だの家柄だのは癪に障って腹が立つ。

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「むかつく」を大辞林で引くと、以下のようにありました。

【むかつ・く】(動カ五[四])  〔補説〕「むかづく」とも
[1] 吐き気がする。むかむかする。
 ・ 食べすぎて胸が―・く
[2](主に若者言葉で)しゃくにさわって腹が立つ。
 ・ 顔を見るだけで―・く
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↑上の問題、(2)と答えた方が多いのではないかと思います。最近日常生活で聞く「ムカつく」の用例はほとんどが「腹が立つ」意ですね。「あの子、ムカつく」などと言うようです。

ですが正解は……、私はたぶん(1)だと思います。「胸が」とありますから。「立つ」のは「腹」であって「胸」ではありませんから。また、(2)の意味で使われるようになったのは比較的最近のことです。少なくとも私が『BJ』を読んでいた当時(「おとずれた思い出」は1977年)は、「ムカつく」を「腹が立つ」の意味に用いることはなかったと記憶しています。

ネットで調べてみると、Wikipedia には「学生言葉」として挙げてあり、つまり言葉本来の意味ではないことが窺えますし、俗語辞典には「1970年代後半のツッパリブームには不良が教師や親、警察、敵対する人・グループといった自分たちの自由や思惑の邪魔になる者を対象に」用いていたとあり、それがどうやら1980年代になって一般化したようです。そして今や本来の意味を凌駕して使われるようにまでなったわけです。

語源については諸説あるようですが、(1)の場合は「むかむかする」から、(2)は「向かっ腹を立てる」からきているという説を多く見かけました。

ですから、同じこの名台詞を読んでも、私と同世代の人間が読むときといまの若い人たちが読むときとでは、おそらく伝わっているイメージが違うと思うのですよね。この場面では、BJ先生は別に腹を立てているわけではなく、もう吐きそうなくらい嫌なのだという意思表明をしているんだと私は考えます。

同じように、BJ先生が吐きそうだと言っている場面が他にもありますね。「山手線の哲」で友引警部に向かって「警部 おまえさんの顔を見るとヘドが出そうですな」と発言しています。これを受けて「じゃあ えんりょなくそこらにはけばいい」と応じる警部。そんな軽いジャブの応酬に、二人の仲の良さが垣間見えますネ(違)。

『BJ』原作には、まだ「ウザい」も「キモい」も出てきません(アニメでは「カルテNG」でBJ先生が「キモっ」と言っていたような気がします。うろ覚えですが)。BJ先生が使う侮辱語としては「ばか」が多いですかね。しかし「犬のささやき」では「おまえアホか!!」と言っていて、一時期関西に住んでいたことがあるのではないかとも思われます。ピノコはけっこういろんな侮辱語を発しているのですが、あれは先生譲りなんでしょうかね(笑)?

急に思いついたネタなので、調べがいい加減でスミマセン。読み返していないため支離滅裂ですが、時間が来たのでここで終わります。

雪乃さんからバトンを頂戴しています。ありがとうございます。後日、楽しみながら回答させていただきます。m(_ _)m

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