« 「水頭症」 | トップページ | 時任版『BJ』 »

猪目洞窟

きょうは夫は休みの日。例によって釣りに出かける予定だったらしいが、天気予報では曇りのはずが朝からザーザー雨。雨がやんだら釣りをするという約束で、ドライブにつれて行ってもらうことになった。

突然のことで、これといって行きたいところを思いつかない。とりあえず、ただいま高速無料化実験をやっている山陰自動車道に乗って西へ向かう。持っている地図では斐川インターチェンジまでしか通じていないようになっていたが、実際は出雲まで通じていた。従来の国道を使えば松江―出雲で50分くらいかかるところが、20分ほどで着いてしまった。速い! おまけにロハだ。

出雲市街に入り、行き当たりバッタリに入った回るお寿司屋さんで昼食を取っていると、夫の会社から電話。どうしても出社しないといけない用件だったので、あ~あ、と言いながら松江に引き返す。私が近くの書店で立ち読みをしている間に用件を済ました夫が、もう一度出雲に行く、雨もやんだから今度こそ釣りだ、と言うので、またまた出雲へ。タフな人だよ……。

出雲大社の横を通って日本海へ抜ける山道を行く。野生のカモシカなどが出るところだが、きょう見たのはタヌキ1匹のみ。鷺浦という漁港に出たが、残念ながらまた雨が降り始めたので、車中から「あ~あ」と海を眺める。さすがに、もう帰ろうということになり、海岸沿いに東へ向かって進む。鵜峠(うど)漁港、猪目(いのめ)漁港と続くが、猪目には「猪目洞窟遺物包含層」という史跡がある。縄文時代から弥生、古墳時代にかけて、生活と埋葬の場として使われていたらしい洞窟である。人骨も13体以上見つかっている。

Photo特筆すべきは、この猪目洞窟が『出雲国風土記』において「黄泉の坂」とか「黄泉の穴」と呼ばれているということである。

「自礒西方窟戸,高広各六尺許。窟内在穴。人不得入。不知深浅也。夢至此礒窟之辺者必死。故俗人,自古至今,号黄泉之坂・黄泉之穴也。」(『出雲国風土記』原文)

『古事記』においてこの世と黄泉の国の境とされている黄泉比良坂(よもつひらさか)は出雲国の東側にあるが、『出雲国風土記』において黄泉之坂は出雲国の西側にあるのである。この矛盾は大きな謎だろうと思うし、またヤマト政権がイズモ王国をどのように位置づけようとしたかを示すものではないかとも思われる。たいへん興味深い点で、いずれ文献を調べてみようと思っている。

とりあえず黄泉比良坂と猪目洞窟のどちらがそれっぽいかというと、断然 猪目洞窟のほうである(笑)。きょうのような雨で薄暗い日などは特に不気味で、奥へ進んだら帰れなくなるような気がする場所だ。

……以上、すったもんだのドライブ記録でした。

|

« 「水頭症」 | トップページ | 時任版『BJ』 »

出雲の神話・風土記・神社」カテゴリの記事

「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/141713/35743259

この記事へのトラックバック一覧です: 猪目洞窟:

« 「水頭症」 | トップページ | 時任版『BJ』 »