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ビデオ流出その後

昨日の話題の続き。

「国家公務員法(守秘義務)違反などの容疑で、刑事事件として捜査に乗り出す方針を固めた」などというニュースばかりが報道されているのだが、いや、国民の関心はそっちにはないから! 

何故あのビデオを機密扱いにしたのか、何故中国人船長を釈放したのか、日本は中国に対して今後どういうアピールをしていくのか、われわれが知りたいのはこれらの事柄だ。それなのに、上記のようなことばかりが取り沙汰されるというのは、中国ばかりでなくわが日本においても情報操作や情報統制がなされているのではないかと疑ってみたくもなる。

来週、横浜市で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)で日中首脳会談が行われるかどうかという瀬戸際で、日中双方の政府がひたすら事を荒立てないようにしているように思われる。しかしそんな中でも中国は、尖閣諸島は中国の領土だと主張し続けていて、映像という動かぬ証拠があっても衝突事件の責任は日本側にあるという立場を崩していないのだから、日本としても、ここは毅然と言うべきことは言ってもらわねば困る。

いやしかし、今回のビデオ流出事件、ネットというものが存在しているからこその事件であり、一昔前なら、政府の「(国民には)知らしむべからず」という姿勢の壁に阻まれてビデオは封印されてしまっていたに違いない。ネットがあって良かったと思うのである。政治には、そりゃあ国益を考えて秘密にしなくてはならないことも多々あるだろうけれども、原則的には国民の目に触れるところで行われてほしいのだ。

領土問題も、相手に言うべきことはきちんと言って、なんとか解決できるように話し合うべきではないかと思う。それでもし仮に「曖昧にしておきましょう」という答が出たならそれでもよい。日・中(露・韓も)それぞれの国民が共同で使うかそれぞれが使わないか、そういう道もあってもよいと思う。この問題が何十年も前から、そしてこれからもずっとくすぶり続けるようなら、いまここで何らかの道筋を示すのが政府の仕事なのではないかと思う。良いチャンスではないか。双方の国民感情が悪化の一路を辿り、いつか燎原の火とならないように。

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「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

ご無沙汰しております。
自分のブログ2ヶ月以上も書かないで、人の所で書き込みなんて、ああ、あたしって奴は・・・・

それはさておき・・・

難しい所ですね。

情報漏えいの観点から考えた場合、今回の動画の投稿自体はかなり問題はあります。気持ち的には犯人を割り出すような事はして欲しくありませんが、法治国家である為には、絶対に処分は行われてしかるべきだと思います。
どうせやるのであれば、内部告発という形で公開するべきだったでしょうね。この辺の考えの無さは、今のネット社会を安易に考えた投稿者のあさはかな部分であったと思います。

国際問題に詳しい人に聞いた所、そもそも今回の騒ぎで一番問題だったのは、船長の逮捕拘留だそうです。
通常であれば、衝突した中国船籍の船を一時拿捕した上で、中国大使館に抗議、賠償金の支払いを要求して、すぐに船員全員を国外追放するというのが一番懸命な判断だったそうです。
当然、このような措置について、海上保安庁も承知していた筈ですが、それをしなかったというのは明らかに保安庁よりも上、はっきり言えば外務大臣あたりのバカの指図だったというのが大方の見方の様です。

そうすれば、今回のビデオだって、すぐに世界に向けて公開できた筈で、その場合中国国内での反日活動の抑制にもなったでしょうし、中国に"貸し"を作れたかも知れないのですけどね。

今回正直、日本政府の対応はお粗末であるとしか言い様がありません。今回の件は先にも書いた通り、大臣級の誰かがスタンドプレーに走って、その結果、大騒ぎになったのは間違いないでしょう。外交ベタな外務大臣が悪いのか、首相よりも先にビデオを見て何かやっている、官房長官が悪いのかわかりませんが、どちらにしても、ビデオ流出なんていう状況になった一番大きな原因は政府閣僚ににあると言わざるを得ないでしょうね。ちゃんと後始末してくれれば良いのだけど、たぶん、出来ないのでしょうね。

領土問題については微妙な話です。
政府が言っているように、領土問題は無いという対応は正しいと思います。ヘタに領土問題を唱えると、外交下手な日本の政治家では、諸外国に付け入られる隙を見せてしまう事になるでしょうね。
サッサと解決したいのであれば、国際法廷に持ち込めば済む話です。国際法上では尖閣諸島については100%日本の領土として認められるのは間違いありませんから。それを承知しているから、中国は国際法廷には持ち込んでいないのですしね。
(この場合も、日本は二国間で問題を解決できないという弱みを見せることになってしまいますけどね)

いずれにしても、菅政権はちょっと下手を打ちすぎです。
鳩山・小沢のタッグの方が、まだマシに思えてしまうのはあたしだけでしょうか?

投稿: 奥州亭三景 | 2010年11月 8日 (月) 18時25分

三景さん
ご無沙汰しております。m(_ _)m
こちらも最近はいたって不規則ブログと化してしまっておりますのに、読んでいただいた上にコメントまで頂戴してしまって、まことに恐縮……。

まったく日本政府のやり方のマズさと、それ以前にいったい何がしたいのか皆目わからぬじれったさばかりが感じられる一件でございます。きょうの国会でも、石破氏の追及に対して仙石氏の論点をズラした答弁にイライラが募るばかり。菅総理が、もしも日中首脳会議が催されれば「尖閣は日本固有の領土である」ことを主張すると発言したことだけが唯一の収穫でした。

船長を逮捕したことがやりすぎであるという意見は私もTVで耳にしましたが、はたしてその意見が正しいかどうかは疑問に思います。これまでそうやって、いわゆる「ナアナア」で事を済ましてしまって、いつまでも摩擦が絶えない状態で放置しておくことが、あるべき姿だとはとうてい思えないからです。ましてや今回は明らかに悪意を持って衝突してきているわけで、普通の領海侵犯とはワケが違う、テロ行為といってもよい事案であると考えます。

毅然として対処すると言っていた外務大臣、一地方の検察の判断で釈放したこと(になっている)を是とした政府、いったい何がどうなっているのやら?です。現政権の実行力のなさとわけわからなさにはまったく腹が立ちますが、かといって、また別の政権になったら上手くいくのかといえば、そうでもないように思えます。数十年間続いた自民党政権でも竹島と北方領土の問題は解決できなかったのですから。「ナアナア」を、上手く、国民にわからないようにやる才覚だけはあったかもしれませんけれどもね。

ビデオを流出させた「sengoku38」氏は、もしも判明すれば処分は免れないでしょう。それはおそらく本人も覚悟の上であると思いますから、それはしかたがありませんね。

しかし、ネットの持つ力というものをまざまざと見せ付けられた一件であったと思います。日本国内においても、また中国でも。中国国内では自由にネットを閲覧することはできないようですが、国外からの情報で、どれだけ中国国内での情報が統制されているかの実態を知るチャンスとなったことと思います。国際法上、尖閣が日本の領土であることを初めて知った中国人もいたことだろうと思います。

その一方で、われわれ日本人にしても、すべての重要な情報をすべて知ることができているのかという疑問を持つきっかけになったと思います。政府の機密のセキュリティが脆弱なことは今回のことではからずも露見しましたが、領土問題にしろなんの問題にしろ、われわれに対して意図的に隠されている事実があるかもしれないという疑いは持つべきだろうと思います。領土問題というデリケートな問題ならなおさら、双方の国がゼロベースからあらゆる情報を駆使しながら対話をして解決を図るしかないような気がします。お互いの正当性を主張するばかりでは、堂々巡りなのではないかと、いささか諦めの境地です。なにしろ竹島問題はわが島根県のことなので他人事ではないのです。

>鳩山・小沢のタッグの方が、まだマシ
いや~、それはどうだろう?(爆)

投稿: わかば | 2010年11月 8日 (月) 22時18分

今まさに…国会中継を見ております。

海保職員の告白に海上保安庁は大慌て…実際のところこの告白は海保庁長官にとっても「寝耳に水」(←ちょっと違いますかねぇ…)だったのかしら。

コトの良し悪しは別として…結果的に国民にこの情報が公開(…あえて流出ではなく?)されたことで自国の出来事に関心を持つ人々が増えたことは間違いなく…今後は国民の「知りたい」「学びたい」が貪欲(主体的か…)になることを願います。

国家予算の仕分け作業も然り…良し悪しは別として「ドッポウって何?」「トクベツカイケイって何?」を勉強した国民は多いはず…わたしもそのひとりであります。

良し悪しは別として。

投稿: くるみ | 2010年11月10日 (水) 15時16分

くるみさん
神戸のまんが喫茶まで特定されて、判明するのも時間の問題と思って自ら告白したんでしょうか。海保庁長官は朝の9時半ころに知ったって言ってましたね。まあ真偽のほどはわかりませんが。
そうですね。おっしゃるとおり、国民がその自尊心を賭けて真実を、情報を、知りたいと思っていたことを証明した一件でしたね。政府の判断が正しいのかどうなのか、今後は国民が自分で判断しようとすることが増えるでしょう。それは菅総理がいつも言っている「国民みんなで考える政治」ということに反するものではなく、良い傾向だろうと思います。情報の取り扱いについては慎重になることも必要でしょうが、国民に隠れたところで政治が行われていることの胡散臭さを払拭する、画期的な事件だったと思います。
国民みんなで対処していかなくてはならない問題が起こっているときに、野党が政府の責任問題に終始していることが、なんとも国民の感情から乖離しているように感じられてなりません。国民も賢くなっていくのだから、国会ももっと建設的な意見を戦わせる場であってほしいと願ってやみません。

投稿: わかば | 2010年11月11日 (木) 01時02分

国会中継やテレビ報道を見ていると野党の「鬼の首を取ったような」…ここぞとばかりの攻撃?は失笑モノですね。○○のひとつ覚えのような「辞任・辞任」の繰り返し。きっと彼らの辞書には建設的・現実的という言葉がないのでしょう。今まで国民の大半が持っていたであろう「政治なんて誰がやってもどこがやっても同じ…」という考え方は加速度を増して転換しつつあると言うのに。とほほ。

投稿: くるみ | 2010年11月12日 (金) 10時09分

くるみさん
まったく同意です。外交で難しい局面に立たされているというときに、責任問題に終始しているのがじれったくてなりません。与野党の壁を越えて、日本人として方針を決めなくてはならないときだというのに…。いまの政府には問題に対処していく力がないと言うけれど、現在の野党が与党だったとき、竹島問題に関心すら示さなかったことは忘れません。まったく国会は笑止千万の茶番劇です。

投稿: わかば | 2010年11月12日 (金) 21時56分

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