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オリオンが来た

夜9時過ぎ、夫と二人で町内安全パトロールに出かける。冷え込み厳しく、路肩の残雪から溶け出た水が路上で既に凍り始めている。空を見上げると、オリオン! 凍て付く冬の空気を通して燦然と輝く様にしばし見惚れる。

以下は『星三百六十五夜 冬』(野尻抱影著)に収められている吉田一穂(よしだいっすい)の詩。今夜の空気のように研ぎ澄まされた言葉がなんともカッコいい。調べてみたがタイトルがわからない。「少年」という、これと同じフレーズを用いた詩があるが、若干の異同がある。「オリオンが来た」でよいのかな?

オリオンが来た! ああ壮麗な夜天の祝祭
鴨は谿の星明りに水浴(みあみ)し、遠く雪嵐が吠えてゐる……

波荒いロフォデン沖あたり、鯨を探す檣(マスト)の上から
未来に渇(かつ)ゑた鋭い天狼星(シリウス)に指ふれてゐる者があるであらうか

(夜毎そなたの指先に描かれて美しき一連(ひとつら)の真珠昴(プレアデス)も今は妹の眠りに、その白銀の夢を鏤(ちりば)めてゐるであらう)

落葉松林(からまつばやし)の罠に何か獲物が陥ちたであらう
弟よ晨(あした)雪の上に、新しい獣の足跡を捜しに行かう。

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