« 「ヤング ブラック・ジャック」 | トップページ | 「自分」の在り処 »

天命

昨日の続き。

う~む。昨日のエントリを読み返してみて、主役級だったあの女性について一言も書いていないことに気が付いた(笑)。演技は良かったのだが、拾った手帳をまじまじ読んだり、おまけになかなか返さなかったり、行くんじゃない!と言われたところに勝手に入り込んだり、そういうところが鼻に付いて、好きになれないキャラだったのだ。桐生医師が勝手に手帳を読んだことにいたくご立腹だったが、自分だって読んでたじゃん、ねぇ(笑)。

まあ、かなり強引な性格っぽかったけれども、間青年の過去と現在を結びつけ、また周辺の人々との架け橋になり、要するに狂言回しの役割を果たすためにはこれくらいでないとダメだったのかもしれない。

さてさて、きょうは録画を見直してみた。しかしまぁ若いくせに態度がでかくて増上慢のきらいがある間クンの前に、いったい何人の人が土下座したことやら。桐生医師だけはしなかったけれども、三流大学の医大生だとバカにしていた一流大学病院の理事長までが頭を下げている。このあたり、原作の「報復」を彷彿とさせるシーンで、医師免許などなくとも患者を治せる医者こそが本当の医者なのだということを、ストレートに表現していたと思う。これがこのドラマの一つのテーマだった。

そしてもう一つのテーマは「天命」という言葉に凝縮されていた、間青年と母親との絆だったと思う。本間先生はこれを「生まれてきた意味」だと言っていたが、辞書を引くとこうある。

【天命】
1 天の命令。天が人間に与えた使命。「人事を尽くして―を待つ」
2 人の力で変えることのできない運命。宿命。
3 天の定めた寿命。天寿。「―を全うする」「―が尽きる」
4 天の与える罰。天罰。

本間先生の言った意味は「1」だろうか「2」だろうか。間青年のお母さんのHLAが患者のHLAと完全に一致したこと。まるでこのときを待っていたかのように容態が急変して全脳死したこと。そしてそこに全部の内臓を移植できる腕を持つ天才外科医がいたこと。すべて天命……。

ここにおいて、間青年の髪が白くなる。ついさっきまでいつか意識が戻ると信じて看護してきた母親が死んでしまった。母親をこんな目に遭わせてしまった原因は、遠い昔あんなところで待ち合わせをしようと言った自分にある。しかしその母の内臓で救える命が一つある。そんな移植手術ができるのは自分しかいない。……辛いなぁ~。髪が一瞬にして白くなるくらいの悲嘆と懊悩だったことも頷ける。

母親から取り出した心臓を大事に大事に両手で包み込むように持っている間青年が印象的だ。そして手術の後、あんなに聞きたかった母親の声を聞くことができたのは、彼への何よりのご褒美だったろうと思う。母が生まれてきた意味、いままで眠り続けてきたことの意味をちゃんと確認できたことだろう。決して無駄ではなかった。あの泣き声には、悲しさだけではない、それを確認できた喜びも混じっていたように思う。

本日ここまで。まだ語りたいこといっぱいあるぞ、どうしよう(笑)。

|

« 「ヤング ブラック・ジャック」 | トップページ | 「自分」の在り処 »

「ブラック・ジャック」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/141713/39742085

この記事へのトラックバック一覧です: 天命:

« 「ヤング ブラック・ジャック」 | トップページ | 「自分」の在り処 »