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2013年4月

桜を見ながら行く神仏ツアー その3

4月1日、晴れ。清々しい空気の朝、内宮に向かって出発。まずは内宮の近くにある猿田彦神社に参拝。天孫降臨の折、瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)を案内したというサルタヒコを祀った神社である。交通安全・方位除けの神社。境内には奥さんのアメノウズメ祀る佐瑠女神社(さるめじんじゃ)もあり、ご夫婦仲良くいらっしゃってイイ感じである(笑)。

続いて、昨夜の酔っ払いおじさんに聞いた月讀宮に参拝。外宮近くの月夜見宮はひっそりとしていたが、こちらは月讀荒御魂宮、月讀宮、伊佐奈岐宮、伊佐奈弥宮の4社が並んでいて、建売分譲住宅的な和気藹々とした雰囲気(笑)。「お参りさせていただきました」とご挨拶する。

次に、これもおじさんに言われた倭姫宮に参拝。地図で見るとだいぶん外宮方向へ戻っている。参拝の順番を間違えたなぁ~(汗)。Wikipediaによれば「倭姫の命は天照大神を祀る宮を定めるため、数国を経たのち現在地に伊勢神宮を創建し、祭祀や神職の制度を定め、神道の基礎を作ったと伝えられるが、明治以前は倭姫命を祀る神社は作られなかった。」とある。考えてみれば、ヤマト政権・天皇家につながるアマテラスを祀った最大の神社である伊勢神宮が、何故大和ではなく伊勢にあるのか不思議な話だが、なるほどヤマトヒメが適当な場所を捜し歩いた末に伊勢がよいということに決めたのだね。

車が通る道から参道がけっこう長い。鬱蒼と木の茂る小高い丘を上ったところに倭姫宮はあった。訪れている人も少なく、ひっそりとして荘厳な感じがする。こういう雰囲気は好きだ♪ 

さあ、次はいよいよ内宮である。時刻は10時過ぎ。内宮に近づくにつれて車の量が多くなって渋滞が始まった。ノロノロと進み、駐車場に入るまでに40分ほどかかった。

大勢の人たちと一緒に五十鈴川に架かる宇治橋を渡る。橋の真ん中は神様がお通りになるので人は通ってはいけないと聞いていたが、子どもなどは堂々と真ん中を歩いている。いいのか(笑)? 宇治橋を渡り終えて右に曲がり、火除橋、第一鳥居、第二鳥居と進む。参拝者がたてるザッザッという足音が響く。左側にいろいろな建物を見ながら進んだ一番奥に、アマテラスが鎮座する御正殿はあった。

御正殿前の石段は人でいっぱい。これから上ろうとする人と参拝を終えた人でごったがえしている。夫とはぐれないように石段を上り、人々の隙間からなんだか急かされるようにして拝んだ。賽銭箱が置かれているところから直接社殿は見えない。几帳というのか暖簾というのか、そういう白い布が垂れ下がっているのだ。なんとか中が見えないものかと思っていたら、風が吹いて布がふわりとめくれ上がった。心の中で思わず「ありがとう!」と叫んだ一瞬だった。遷宮を今年の秋に控えてもうすぐその役割を終える20年目の社殿は、思ったより小さくて簡素で古ぼけていた。

豪壮な出雲大社を見慣れている者にとっては、このどこか長閑で牧歌的な感じのするお宮にお参りするために日本全国からたくさんの人が訪れるというのがなんだか信じられないくらいなのだが、何百年も昔から日本人が生涯の一大イベントとして行ってきたお伊勢参りを、いま、自分がしているのだと思うと、そのこと自体が感動的だった。御正殿に向かって左手には既に新しい社殿が作られていて金ぴかの千木が見える。遷宮が行われる秋には、いつもよりもっと多くの人々が訪れることだろう。

続いていくつかの境内社にお参りして、どこかホッとした気分で内宮を出た。次は楽しみにしていた直会(なおらい)だ♪ おかげ横丁をそぞろ歩き、ちょっと奮発して伊勢えびを使った海鮮丼に舌鼓を打ち、お土産に赤福を買い、一大イベントであるお伊勢参りは終わった。なにやら一仕事終えた気分だった(笑)。

そこから姫路へ移動。一泊して、翌日に帰松した。奈良の大仏さまと伊勢のアマテラスに出会えた旅だった。でき得ることならもっとひと気のない状況で静かにお会いしたいものだが、どちらも日本の一大観光スポットなのだから、望むべくもないのかなぁ……。でも、良い体験ができました。この旅で出会ったすべての人たちと神仏に感謝! m(_ _)m 以上、旅行記でした。

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桜を見ながら行く神仏ツアー その2

あ~。ずいぶんと間が空いてしまった。このところ、新しく始めた移動販売の仕事のあれやこれやで忙しく、ゆっくりネットをする時間がなくなってしまっていた。しかしこれ以上間が空くと記憶が薄れそうなので、きょうは頑張って続きを書くことにする。

31日4時頃に伊勢に着く。お伊勢参りは初めての経験だ。外宮のほうから先にお参りするのが正しい順序とKさまに伺ったので、ホテルは外宮の近くに取った。ホテルで休むという夫を置いて、私ひとりで外宮に参拝した。

外宮(豊受大神宮)に祀られているのは豊宇気毘売神(トヨウケビメ)で食物の神である。Wikipediaには以下のようにある。

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伊勢神宮外宮の社伝(『止由気宮儀式帳』)では、雄略天皇の夢枕に天照大神が現れ、「自分一人では食事が安らかにできないので、丹波国の比沼真奈井(ひぬまのまない)にいる御饌の神、等由気大神(とようけのおおかみ)を近くに呼び寄せなさい」と言われたので、丹波国から伊勢国の度会に遷宮させたとされている。即ち、元々は丹波の神ということになる。

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夕方のこととて参拝者はそんなに多くはない。ひとり二人の少人数で訪れている人たちが多く、境内は静かで、私もゆったりとした気分で参拝することができた。トヨウケビメが祀られている正宮は、想像していたよりも簡素で静かなたたずまいだった。唯一神明造で千木は外削。千木を見ればたいてい祭神の男女の区別がつく出雲系の神社と異なり、女神でも外削なのだね。「こんにちは」とご参拝してから、境内にある風宮、多賀宮、土宮の別宮を巡り、気になっていたポイントへ。

正宮の手前に1平米強の結界が張られた場所がある。頭ほどの大きさの石が3つ置かれているところで、さっきは誰もいなかったが今は3人ほどの人が石の上に手をかざしている。Kさまに伺っていたパワースポットはどうやらここらしい。私もおもむろに手をかざしてみる。10秒ほどもすると手のひらがポカポカしてきた。20秒もすると火で炙られているように熱く感じて思わず手を引っ込めるほどになった。「え~、何も感じないよ~」と言っている男性もいたが、他の人は暖かさを感じているようだった。……いったいどういう仕掛けになってるんだ(笑)?

そこからのんびりと歩いて、境外にあるもうひとつの別宮・月夜見宮へ参拝する。神明造で5本の鰹木と外削の千木だ。ここも一組のご夫婦しか参拝客がおらず、月夜見尊にゆったりと対面できた。『日本書紀』の一書においては、ツクヨミは誤解から食物の神・保食神(ウケモチノカミ)を切り殺してしまう。以来、姉のアマテラスに嫌われたというなんだか可哀想な神様で、何故だか私が気になってならぬ神様なのである。夕暮れ時、他の参拝客も帰って誰もいない境内、ざわざわと木々の音だけがするという、考えようによっては不気味な状況だったが、不思議と怖さは感じず、じっと手を合わせているだけで心が穏やかになったような気がした。ありがとう、ご縁があったらまた来ます。

当日の予定はここまで。そろそろお腹も空いたので一旦ホテルへ帰ってから夫と二人で夕食に出かける。駅近くに和食のファミレス(?)があったので入ってみた。近辺にあまり飲食店がないせいか、家族連れなどで満席状態。しばらく待ってからの夕食となった。ここで、隣のテーブルでお酒を飲んでいたおじさん2人が話しかけてきた。「どこから来たの?」と言うので「島根県から、お伊勢参りに来ました」と言うと、間髪入れず「ありがとう~♪」という反応(笑)。地元民からすれば嬉しいものなのだろうね。

ノリの良いおじさんたちで、そこから話がはずんだ。向こうはお伊勢さんの知識を、こちらは出雲大社の知識を出して盛り上がる。お酒のピッチも上がって、一人のおじさんは唐突に郷ひろみを歌いだすし、もう一人のおじさんは「出雲では『神無月』と言わずに『神在月』と言うんだよ」とのたまう。……おじさん、それたったいま私が教えてあげたことなんだけど……(笑)。いい加減酔っ払いが数人できあがったところで「ご縁があったらまたどこかで会いましょう」とお別れしてホテルへ帰った。見知らぬ土地で見知らぬ人たちとの楽しいひとときだった。「内宮へ行くなら、月読神社とヤマトヒメを祀った神社へも行かなくちゃだめだよ」という地元民ならではのアドバイスもいただくことができた。ありがとう、名も知らぬおじさんたち! 出雲大社にも是非来てね♪

明日はいよいよ内宮。本日これまで。

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桜を見ながら行く神仏ツアー その1

3月29日から4月2日にかけて姫路~奈良~伊勢へ行ってきた。メインの目的は伊勢神宮参拝だが、どこも桜が満開で移動も楽しい旅となった。

29日。用事を済ませてから午後3時に出発。姫路まで行って駅周辺をウロウロ。姫路泊。

PhotoPhoto_230日。絶好のお花見日和。ただいま改修工事中の姫路城へ行く。天守閣全体がすっぽり白い覆屋に覆われているので街に聳える白亜のお城の姿を見ることはできなかったが、その壁の内側にエレベーターや見学場所が設けられていて、すぐ目の前に天守閣の屋根やシャチホコを見ることができた。改修工事中ならではの特典♪ 良い体験ができた。続いて近くの美術館で『レーピン展』を見てから奈良へ移動。春日大社に詣でたところで日が暮れた。奈良泊。

Photo_331日。東大寺参拝。奈良は何度か訪れているが、実は東大寺は初めてである。たいてい修学旅行で行ったという人が多いけれども、私の場合は小学校の修学旅行は津和野、中学校は九州で、高校は修学旅行自体が無かった。その後も何故かご縁がなく、奈良へ行っても西の京方面ばかりへ足が向き、奈良公園近辺も興福寺へは行っても東大寺は時間がなくて行けなかったりというような状態だった。この歳になってやっと大仏さまとご対面である。

Photo_5やっぱりさすがにスケールが違う。像高14.7メートルの圧倒的な迫力である。……と、感想はそこまでに留めておく。堂内の土産物売り場の喧騒や外国人旅行客の声高な会話などで、私は大宇宙を具現化したこの盧舎那仏とちゃんと向き合うことができなかったのだ。大仏さまは私に何も語りかけてはくださらなかったし、私もただ「やっと来ました」とご挨拶しただけ。もっと静かなゆったりとした環境でお話しがしたいものだと思う。

Photo_4それに比べて戒壇院は良かった。折りしも突然の雷鳴が轟き雨が降り始めたのだが、薄暗い堂内で見た四天王像には身の引き締まる思いがした。心の中でひたすら「ごめんなさい。すみません」を繰り返し(思わずそう言いたくなったのだ)、恐れながらもただただ呆けたように仰ぎ見た。拝観者がほとんどいなかったのをいいことに、広目天には15分ほども見惚れていた。私の中では仏像界の2大イケメンのお一人である(もうお一人は京都東寺の帝釈天)。帝釈天が甘いマスクで女性を夢中にさせるイケメンなら、こちらの広目天はこの上なく渋くて男が惚れるイケメンかもしれない。渋いけれども、眼光の鋭さは半端ない。壇の下から仰ぎ見る格好になっているのが幸い、もしも目が合ったりしたら思わずひれ伏してやってないことまで懺悔してしまうかもしれない。

続いて東大寺ミュージアムを見て、お土産物など買ってから伊勢へ向かう。続きは後日。

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