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2013年5月

出雲大社参拝

Photo5月13日、出雲大社に参拝してきた。出雲大社では5年前から、60年ぶりとなる「平成の大遷宮」が行われており、去る10日には一連の行事のクライマックスである「本殿遷座祭」が行われたばかり。駐車場には日本各地のナンバーをつけた車が停まり、夕方だというのに結構な人出であった。

Photo_3遷宮とは「神社の本殿の造営または修理の際に、神体を従前とは異なる本殿に移すこと」である(Wikipediaより)。今年秋に式年遷宮を迎える伊勢神宮では本殿から摂社末社から橋から全部を新しく造営するらしいが、国宝に指定されている出雲大社本殿では建て替えはできず、今回は主に傷みの激しい屋根の葺き替えを中心に修理が行われた。その工事が始まったのが5年前。そのときに本殿から仮殿に移されていたオオクニヌシのご神体を修理の終わった本殿に帰すのが「本殿遷座祭」である。

私が聞いたところによると、遷宮には2つの意味があるという。ひとつは神様の力がアップするという神サイドの意味。もうひとつは神社建築の伝承という人間サイドの意味である。伊勢神宮の式年遷宮はほぼ20年周期に決まっているが、出雲大社は60~70年に一回。宮大工さん達の技術の伝承が行われるにはギリギリの周期ではないかと思う。

Photo_2その昔、出雲大社の本殿は48メートル(一説には96メートル)の高さを誇り、日本一の高層建築であったとされる。このことはずっと信じられていなかったのだが、平成12年に直径1m以上の大木を3本まとめて1本の柱にしたものが境内から発掘され、48メートル説が決して夢物語ではないことが証明された。しかしこれだけの高さがあると安全性に問題があるのは当然で、じっさい平安~鎌倉時代には何度も倒壊している。そのたびに本殿造営を繰り返してきた熱意はすごいものだと思う。現在の本殿は1744年(延享元年)に建てられたもので高さ24メートルである。

今回の遷宮にいったいどれくらいの経費がかかったのか知らないが、過去の遷宮でもやはり莫大な費用がかかったことだろう。歌舞伎の祖として有名な出雲阿国(いずものおくに)は出雲大社の巫女であり出雲大社勧進のために諸国を巡回したが、これも遷宮の資金集めの一つの方法だったのだろう。

さて今回の大遷宮、「本殿遷座祭」の様子をテレビで見たが、出雲国造(いずもこくそう)である千家尊祐氏を先頭に白いタスキを掛けた数十人の神官が粛々と進む様はなかなか厳粛であった。この出雲国造家というのは代々出雲大社の宮司となる家柄で、元を辿ればアマテラスの第二子・アメノホヒに行き着く。アメノホヒは、そもそもアマテラスの命でオオクニヌシに国譲りを迫りに来た神だが、オオクニヌシに心服して家来になってしまったという経歴の持ち主。以来1000数百年にわたって、その子孫がオオクニヌシを祀る出雲大社を守っているというのも興味深い。

Photo_4本殿の中でオオクニヌシのご神体が正面(南)を向かずに西を向いていること、本殿にいるのはひとりオオクニヌシだけでなく高天原系の「御客座五神」が祀られていること(この五神が参拝客に向き合うようになっている)、天井に描かれている極彩色の「八雲」の絵に雲が7つしかないこと(松江の神魂神社の天井の雲は逆に一つ多い9つなので、一つは出雲大社から神魂神社に飛んで行ったとも言われている)など、出雲大社にまつわる謎はまだまだ多い。イズモからヤマトへの政権の移譲の謎とからんで、古代に思いを馳せるのも面白い。

4月には伊勢神宮にもお参りできて、忘れられない年になりそうだ。出雲大社と伊勢神宮が同じ年に遷宮するのは、日本の歴史の中でも数回しかないことだとか。皆さんも、一生の記念にいかがですか?^^

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