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星を見に行く

Photo_27月26日、月明かりの心配がなく雲もなさそうな天気予報だったので、島根県西部の津和野町にある日原天文台へ出かけた。過去に何度か「本州でいちばん星が綺麗に見える」天文台として名前が挙がったことのある天文台で、すばる望遠鏡と同じ技術が使われている75cm反射望遠鏡があるところだ。

松江の自宅を出たのは午前中だったが、途中でいろいろ寄り道をしながらの道中だったため、天文台に着いたのは夜の7時過ぎ。明るいうちに到着できてよかった。しかし空模様がなんとも危うい。空全体にどんどん雲が広がってきている。受付の職員の方も「8時から天文台のチケットを販売しますが、きょうは見えるかどうか……」とおっしゃる。うわ~ん>_< 「きょうなら大丈夫だろう」と、意気込んで遥々来たのに~(泣)。

時間が来るまで、天文台の近くにある森と星の科学館、天文資料館を見て廻るが、空模様が気になって気もそぞろである。それでも、フーコーの振り子だけは一日中ずっと見ていたい気分になった。

さて8時になった。近くのペンションに宿を取っておられるお客さんたちも集まってこられて、皆で空を見上げる。うわ~ん>_< じぇんじぇん星が見えにゃい~>_<

職員の方が「もうちょっと様子を見ましょう。森と星の科学館、天文資料館をご覧になっていてください」と言われるので、さっき見たばっかりだが皆でぞろぞろともう一度入って見る。気分的にはもう半分以上諦めていたので、今度はせめて展示物だけはしっかり見てやろうと、念入りに見て廻る。さっきは見なかったビデオも見たし、職員さんが今度はいろいろ説明してくださったので、面白く見て廻ることができた。

存分に見て、また皆で外に出て空を見上げる。だが……。うわ~ん……○| ̄|_

ここに至って、ペンションのお客さん達も幾人かは宿に引き上げられたと思う。諦めの悪い我々夫婦と、他に数組のご家族がしばらく恨めし気に雲に覆われた空を眺め続けて数分。ぽつぽつと星が見えてきたではないか♪ 思わず皆で「見える! 見える!」と歓声を挙げていると、職員さんが「天文台に行きましょう!」と。やった~♪

真っ暗な道を持参の懐中電灯で照らしながら天文台へ急ぐ。切れ切れの雲の間から見える星がまた隠れてしまわないうちに……。

全部で10人ほどだっただろうか。「見えた~!」「隠れた~……」と言いながら代わる代わる75cm反射望遠鏡を覗いた。鮮明に土星の輪っかまでが見えたときには感激した。結局望遠鏡で見たのは土星だけだったが、天文台のドームの切れたところから直接夜空を見ると、徐々に雲が晴れて見える星が増えていく。「やったやった♪」「願いが空に通じましたね」と、見知らぬ者同士で大盛り上がりである。

「こんな星空、初めて見たわ~」とおっしゃった方がいたが、本当にいつも見る星空とは全然違う。松江の自宅あたりから見る星とは輝き方がまったく違っていて、ちゃんと星座の形に星が結べるのである。職員さんに「あれはさそり座ですよね」と尋ねたら「ああ、はっきり見えますね」とレーザー光線(?)で差し示してくださった。またもや大感激である♪

徐々に人は少なくなっていくが、残った者は皆、憑かれたように星空を眺め続ける。「日常のことなんかみんな忘れますね……」「人間なんて小さいなあ……」「そんなちっぽけな人間が国同士で争ったりするのってアホらしいですねえ……」等々、(何回も言うが)どこの誰とも知らない者同士でしみじみと語り合ったりしたのであった。

さて、いつまでも天文台にいるわけにもいかないので、そこで皆さんとお別れして我々夫婦は寝場所を求めて近くにあるキャンプ場へ急いだ。時間はもう11時に近い。いまからでも受け付けてもらえるのか、ダメだったら駐車場でもよいのだが……などと思いながら、真っ暗な道を迷い迷い進んだところにキャンプ場はあった。しかし! 誰もいない。管理棟も真っ暗だし、誰もキャンプなんかしていない。車のライトを消すと、そこは真の闇なのである。鼻をつままれても判らない。こんな闇は生まれて初めての経験である。

星を見るには最適とはいうものの、山中のことではありさすがに何かと怖いので、ここを今夜のねぐらとするのは諦めて、天文台へ行く途中で見つけていた道の駅まで引き返す。駐車場の一番隅の暗いところに車を止めて、横にシートを敷き、まだ食べていなかった晩御飯のお弁当など食べる。駐車場の灯りや通り過ぎる車のライトなどで条件は悪いが、それでも星は見える。うっすらとだが(湿度が高くなったせいだろう)肉眼で天の川も見える。夫は持参のワインを飲んで酔っ払って車中で眠り、私は持参の椅子に座って一晩じゅう星を眺めるつもりなのであった(笑)。

望遠鏡と双眼鏡と単眼鏡を持ってきていたが、また雲がかかり始めたこともあって望遠鏡でピントを合わせることがどうしてもできず望遠鏡は断念(こと座のM57が見たかったのだが)。双眼鏡で土星と火星を探すが、これも無理だった。土星よ、どこへ行った……○| ̄|_ それでもシートに寝っ転がって見たはくちょう座のアルビレオはなんとなく二重星っぽく見えたし(そう思って見るせいか?笑)、眼前いっぱいに広がる天の川の無数の星々を辿って見る嬉しさはもう何とも言えない。夢中になって見ていたが、午前1時頃からは雲が厚くなって星がほとんど見えなくなってしまった。

それでもしつこく待っていたものの、2時頃からポツポツと無情の雨が降り始めた。アスファルトが雨に濡れる匂いがする。これはダメだと望遠鏡や椅子を車に放り込む。シートをたたむ頃には大降りに……。車に避難して、窓を閉め、がーがー鼾をかいている酒臭い夫と車中で寝ることになり、一晩じゅう星を眺めていたいという私の夢はここにあえなく潰えたのだった。絶対また見に行くぞ~!

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コメント

お久しぶりでございます。
旦那が仕事をリタイヤしたらやろうとしていたプランです。
「車であちこち行ってみようぜぇ」をやろうと思っておりました。
ご存知のように、旦那の体調不良で全部おじゃんになりしたが・・・(泣)
ご夫婦仲良くお過ごしくださいね。

投稿: はてな | 2014年7月28日 (月) 23時13分

はてなさん
コメントありがとうございます^^
お久しぶりですね~。昨年の太秦では本当にお世話になりました。今年は福本さんの話題でさぞお喜びのことだろうと拝察しております^^
わが家では昨年4月から移動販売の商売を始めましたが、夏場は商品も傷みやすくお客様が食中毒でも起こしたら一大事なので、現在は長期の夏休み中です。その間は稼ぎがないのでとても豪勢な旅行などはできませんが、今までできなかったことを少しでもやれればいいなと考えています。
星が見たいというのは私の希望で、夫には付き合ってもらったという恰好です。いちおう私も女なので、夜に人里離れたところに一人で行かせるわけにもいかなかったのでしょう^^
できることをできるうちに、と、わが家でも考え始めるようになりました。
はてなさんのご主人様も体調さえ良ければまだまだいろんなところへ出掛けられますでしょう? 遠出が無理なら近場でも。いままで知らなかった楽しみがきっといろんなところに転がっていると思いますよ♪
はてなさんもご心配な毎日をお過ごしのことと思いますが、どうぞご自分のお体にもお気をつけてお過ごしくださいませね。それ以上痩せたりしないように^^b
またお会いいたしましょう~^^ノシ

投稿: わかば | 2014年7月30日 (水) 00時20分

日原天文台狂想曲、お疲れ様でした。一体全体、何回「うわーん」と叫び、ヒザをついてうちひしがれたポーズをとられたことか・・・。でも、天文台の望遠鏡を覗けただけでも行った価値があったのでは、と思っています。(^^ゞ

日原の星空がどれほど綺麗なものなのか、星空自体を見る機会のない私には想像することも難しいものです。最近よくTVでウユニ塩原を見る機会が増えましたが、あそこの星空まではいかずとも、満天の星々が煌めくさまはさぞ壮大な眺めなのでしょうね~。(*^ω^*)

以前、三鷹の国立天文台の割と近所に住んでいた、という話をしたかと思いますが、それ以外にもドーム型天文台というか、観測所のすぐそばにいたことがあります。

私が通っていた高校には、理科館の屋上に天体観測用ドームが設置されていました。そしてその入口近くに天文部と写真部の部室が並び、さらにその近所の廊下に我が新聞部の部室があったんです。当時、この3つの部は理科館4階同盟を結び、ことあるごとに草野球愛好会やらアーティストピンポンクラブやら貧民闘争及びナポレオン研究会などといった、およそ部活動とは関係のない課外活動を行っていたものです。(^^;)

文化祭の準備で夜中まで居残りしていたとき、見回りの先生におしかりを受けながらもドームの隣まで登り、星空を眺めながら紙コップでコーラを飲んでいました。その時に見た星空が、これまでに私が生で見た最後の星々だったかもしれません。(^^)

また、次の機会もご報告を楽しみにしております。・・・と、プレッシャーをかけておいて、おやすみなさい~。オ(^o^*)ヤ(*^O^)ス(*^^*)ミー(*^-^)ノフリフリ


PS アンケート書いたらメアドが必要でした。わかばさんにも教えちゃいます。・・・使う機会があるかどうかわかりませんけどね。(^^;)

投稿: モトキ | 2014年8月 9日 (土) 00時39分

モトキさん

コメントありがとうございます。
日原天文台狂想曲、お粗末さまでした^^; ドキドキハラハラしましたが、結果オーライです。漆黒の夜空に文字どおりキラキラと瞬く星を見られたことは、一生の思い出になりました。

ウユニ塩原! 私もテレビで観ましたよ。この世のものとも思われぬ絶景でしたね!
画面で見るだけでも感動して胸がつまりました。ワタクシ的「いつか見てみたい風景ランキング」でオーロラを超えたかも^^

高校時代の思い出、いいですね~♪ 私の高校時代も男子は寸暇を惜しんでナポレオンをやっておりましたが、何か男子を惹きつけてやまぬものがあるのでしょうか^^
文化祭前の無駄にやる気満々な雰囲気もよ~く判ります。屋上にドームがあるとは、なんと恵まれたご環境でしょう! きっとそこで望遠鏡も覗かれたことがあるのでしょうね。でも、仲間と語らうならやっぱり肉眼で夜空を眺めながら……がベストですね。ビールやお酒じゃなくてコーラというのがまた微笑ましい^^ 

そのときと同じ星々はいまも頭上に輝いていますよ。当時を思い出しながら、同じお仲間と語り合える機会があるといいですね♪

この夏、もう一度くらいはどこかへ星を見に出かけたいものだと思っています。今度はもっと近場かもしれませんが、そのときはまた記事をアップしますね^^b

メアド教えてくださり、ありがとうございます^^ またご連絡させていただきますね^^

投稿: わかば | 2014年8月 9日 (土) 22時17分

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