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2016年1月

この本は売れるのだろうか

久しぶりに小保方氏の名前を耳にした。講談社から『あの日』を出版したのだという。

---「あの日」とは、ちょうど2年前の2014年1月28日のこと。万能細胞「STAP細胞」の発見を発表する記者会見が開かれ、小保方氏がかっぽう着姿で実験の様子を公開した、まさに「リケジョ(理系女子)の星」となった日だ。---http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160128-00000015-sph-soci

上記のネットニュースを読んで、あれから早2年も経ったのかと時の流れの速さに驚く。朝のワイドショーなどで内容をかいつまんで紹介していたが、新たに自分でSTAP細胞を作り出したというようなことではないらしい。「あの日」以来、世間がどう騒いで自分がどんなに苦しく悲しかったかということなどが綴られているという。挙句、理研の罠にはめられたような気がしたとか、若山氏の責任は重いなどという趣旨のことが述べられているらしいが、それを聞いて私は、彼女はまだポエムの中にいるのかなという思いを強くした。

科学研究者ならそれをきちんと実証しないと! 証拠も無しに自分の心証だけで軽々しく誰かのせいだなどと言うのは研究者の取るべき態度ではない。そしてSTAP細胞の存在についても、依然として「ある」というのなら、どうしてそんなにメソメソする必要があるのか! 毅然として、STAP細胞作りに邁進する道を探すべきではないのか。

ワイドショーで聞きかじっただけだが、どうにもねぇ……┐(´ー`)┌。彼女がいますべきことは、こんな本を書くことではなくて、科学を探求する者が一人の人としてどうあるべきかを真摯に謙虚に静かに考えることだと思う。

この本は微塵も読もうという気にならない。

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『フラジャイル』感想

あらら、『フラジャイル』初回の感想も書けないうちに既に2回目も終わってしまった(汗)。とりあえずここまでの感想を書いておく。

岸先生の「僕の言葉は絶対だ!」のセリフがいやに連呼される番宣に辟易するものの、ドラマ自体は妙な脚色もなく良い出来に仕上がっていると思う。

初回、岸が「癌だ。どこの癌なのかもっと検査をしろ!」と言うのに「肺炎だ」と言って譲らない担当医の憎たらしさと言ったらもう……(笑)。あんな医者って本当にいるのだろうか。逆にものすごく勇気がある医者にも思えるのだが(笑)。しかし知らずに当たってしまった患者にとっては災難だなぁ……。腹部に大きな癌があるであろうことを突き止めた岸が内科のカンファに殴りこむシーンでは、担当医を完膚なきまでに言い負かしてスカッとする。だが、担当医の落胆のしかたと悔しがり様を観て、他の医師たちの前でここまでしなくてもと、なんだか公開処刑を観ているような気にもなった。原作では岸は担当医に電話で結果を伝えているだけである。先般の記事にも書いたが、最近のドラマはこの手のシチュエーションが多すぎる。

で、毎回このパターンだと嫌だなと思いながら視聴した第2話。救命救急センターに搬送された時計屋の主人。そこでは急性アルコール中毒と診断されたが、実はメチルアルコールとアトロピン点眼薬による複合中毒であることを、岸と宮崎が聞き取りと実地調査で突き止める。救命救急のカンファに赴いた岸は、火中の栗を拾うという感じで、孤立無援で集中砲火を浴びながら「30秒間患者の言うことに耳目を傾けろ」と意見する。いくら救命救急部門が忙しいと言っても、「患者や家族の話を10秒しか聞かず最初の診断が6割しか当たらない分際で医者を名乗るな」「6割の医者に自分の家族を任せられるのか」と手厳しい。「病理は10割(正解を)出す」と豪語するシーンはまさに岸の独壇場であった。岸の言葉はどれくらい救命救急医の胸に響いたか。後のシーンでは、相変わらず人の話を聞かず慌しく急性虫垂炎(だったかな)だと断定する医師の横で、「旦那さんですか。詳しい話を聞かせてください」という医師(時計屋さんの担当医だった)が現れる。良かったなぁとホッとする結末だった。

2回までで岸の日常と仕事ぶりが描かれたところで、次回からはいよいよアミノ製薬の火箱が登場するようで楽しみである。検査技師の森井くんに色仕掛けで迫ってみたり(薬屋さんてそこまでするの?!)、目指すところは正しいと思わないでもないけれども途中がとんでもなく間違っているという印象のアブナイ女性だ(笑)。臨床実験の新薬にすがるしか道のない患者さんの実態がどんなふうに描かれるのかという点にも注目して観てみたい。

オマケの感想
岸が暴走するのを「庇いきれなくなるぞ」と心配する中熊教授と「頼んでないです」と嘯く岸。『BJ』で「人体を侮っているといつかしっぺ返しをくらうぞ」とBJを諭す山田野先生(『針』)を思い出してキュン♥

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ドラマ『フラジャイル』が楽しみ♪

「フラジャイル」と聞けばYesのアルバム『Fragile(こわれもの)』を思い出す世代だが、明日から始まるドラマ『フラジャイル』は同名のマンガが原作の医療ドラマだ。

私は単行本4巻まで読んだが、病理医が主人公ということで、神の手を持つ外科医やら人情味あふれる内科医やらが主人公のドラマとは一線を画している。「偏屈だがきわめて優秀」と評される病理医・岸京一郎と、神経内科から病理に転科してきた女医・宮崎、優秀な検査技師・森井らが、データと冷徹な眼を駆使して病気に立ち向かう様が、悲喜こもごもに描写されており、かなり読み応えがある。シリアスだがテンポがよく、時折混じるコミカルなコマも面白い。良い作品なのだ。

それがドラマ化されるということで、大いに楽しみにしているのである♪ 昨今フジテレビのドラマは不発が多いらしいし、同時間帯の裏には強力なドラマもあるらしいが、変な脚色を加えずに原作に即してやれば不発ということはなかろうと思う。キャストは以下のとおり。

岸京一郎(長瀬智也)
宮崎智尋(武井咲)
森井久志(野村周平)
細木まどか(小雪)
中熊薫(北大路欣也)

個人的には、宮崎役にちと違和感を覚える(武井咲は今後出てくるであろうアミノ製薬の火箱の役のほうが似合いそう)が、他のキャストは納得。長瀬にはいつかBJ役をやってほしいと長年願っているのだけれども、このドラマ内ではきっと病理解剖でのオペ着姿が見られると思うので、それにも期待している。面白いドラマになりますように。(-人-)

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新年のご挨拶、『坊っちゃん』感想

遅ればせながら……

新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
m(__)m

ということで、新年一発目は軽い話題から。1月3日に放映された『坊っちゃん』の感想を書きます。

原作と異なる点が所々見られたが、わけのわからぬ絵を真っ直ぐにする傾けるなど、ドラマとしてはなかなか面白かった。二宮和也の坊っちゃんもハマり役だったし、何より宮本信子の清が良かった。これまで何作かの『坊っちゃん』ドラマを観てきたが、これほど上品で優しい清を観たのは初めて。『坊っちゃん』の本当の主人公は清だという持論からすれば今回の清は最高だった。

だから、清に対して対角線上の存在である女性・マドンナ(これも持論だが)についての扱いには、少々不満が残る。それなりにいいとこのお嬢様というのは原作どおりだが、それがカフェの女給をしているという設定は解せぬ。簡単に男を乗り換えるのがマドンナの真骨頂(言い過ぎか^^;)なのに、うらなりを追っていくという結末もちょっとどうかと思う。赤シャツをこれでもかという目に遭わせるための改変だとは思うけれども。

うらなりとマドンナの恋の成就に加えて、坊っちゃんが四国を去った後に赤シャツが生徒にからかわれるだとか、野だいこが赤シャツの腰巾着をやめるそぶりを見せるだとか、今回のドラマはただただ赤シャツを懲らしめて溜飲を下げるために描かれていたような印象が強い。単純明快で楽しいが、原作と比較してそれでいいのかと思わないでもない。

なんだか最近この手のドラマが多いような気がするのだ。話題になった『下町ロケット』しかり。観ていなかったが『半沢直樹』もおそらくそうだろう。我慢に我慢を重ねてやがて一発逆転で相手を懲らしめるパターンである。もちろんその痛快感といったらないし、ドラマの王道でもあろう。しかしやり方がハンパない。赤シャツもここまでやられたら再起不能な気がする。

ネットでも見られる集中砲火、炎上という事態を、私は決して好ましいこととは思わない。ちょっとの失言や「責められるべき人」への擁護をした人を、ここぞとばかりにコテンパンに叩きのめそうとする姿勢はいかにもあさましいと思う。他人を責められるだけの立派な人物かアンタは!と思う。こんな風潮だからいじめだってなくならないのだとも思うのだ。

悪いことをした人にはそれなりの罰が下されなければならない。それは当然だと思うが、そこには何らかの赦しとその人が浮上できる余地が残されていなくてはならないと思う。自分が真っ直ぐに生きたいのならそうすればよいが、真っ直ぐでないと思われる他人を完全否定する権利など誰にもない。

原作の『坊っちゃん』では、坊っちゃんは個人的に赤シャツに鉄拳制裁を加えてさっさと東京に戻っていく。赤シャツと野だいこは今後も小さな悪を続けていくだろうが、そんなのオレの知ったこっちゃないという姿勢である。それくらいの溜飲の下げ方が私には頃合いに思えるのである。

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