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2016年7月

これが人間の所業か?

「貧しい人 病人 非生産的な人 いてあたりまえだ
 私たちは他者から生産的であると認められたときだけ生きる権利があるというのか
 非生産的な市民を殺してもいいという原則ができ 実行されるならば
 我々が老いて弱ったとき 我々も殺されるだろう
 非生産的な市民を殺してもよいとするならば
 いま 弱者として標的にされている精神病者だけでなく
 非生産的な人 病人 傷病兵
 仕事で体が不自由になった人すべて
 老いて弱ったときの 私たちすべてを 殺すことが許されるだろう」

1939年9月1日、「T4作戦」と呼ばれる障害者安楽死命令が、ヒトラーによって発せられた。この残虐な思想によっていったい幾人の障害者の命が奪われたことか。これに対し、ミュンスターの司教だったクレメンス・アウグスト・フォン・ガーレンが1941年8月3日に教会で説教した文章が上記である。安楽死政策への公然たる批判だ。この説教の原稿は書写されて市民に広がった。フォン・ガーレンの説教から20日後にT4作戦は中止となった。

昨年だったかNHKで放送されたETV特集「それはホロコーストのリハーサルだった ~障害者虐殺70年目の真実~」で紹介されていた事柄である。あまりに衝撃的な内容だったため、わが家ではこの番組の録画は永久保存版扱いと決した。ヒトラーが常軌を逸していることは言うまでもないが、唯々諾々とその命令を遂行した人々の精神状態にも戦慄する。

神奈川県相模原市の障害者福祉施設で19人を殺害した植松聖容疑者も、もしかしたらこの番組を観たのかもしれないと思う。ヒトラーにでもなったつもりになったか? フォン・ガーレン司教の言葉を聞かなかったのか? その的外れな自己優等感、全能感はいったいどこから来るのか? 大麻のせいか、人格か? ……。

ただただ、犠牲となられた方々のご冥福を祈るばかりだ。

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(備忘録160713)

なんだか毎日いろんな事件が起こって(テロとかバラバラ殺人事件とかその他もろもろ)、思うところはいろいろあるのだが、どれ一つとして愉快なニュースではないことに気が滅入る。

・参議院選は、まあ事前の予想どおりに改憲を主張する政党が3分の2の議席を獲得した。改憲が発議された場合の公明党の出方に興味津々。

・島根県民にはまったく関係ない都知事選の話題でもちきり。告示ぎりぎりの今夜、有力候補者の顔ぶれが決定した。
 自民党衆院議員の小池百合子元防衛相(63)
 自民、公明などが推薦する前岩手県知事の増田寛也元総務相(64)
 野党統一候補として擁立されたジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)
リオオリンピックの閉会式に出てオリンピックの旗を受け取ってもらいたい人と考えると、鳥越さんかな~。
それにしても、全然話題にもしてもらえない他の立候補者はかわいそうだね。

・これは気が滅入るという類の話ではないが、天皇陛下の「生前退位」のご意向というニュースには驚いた。念願のパラオにも行かれたし、やるべきことはやったというお気持ちなのかもしれない。個人的には、もうお歳なのだしゆっくりご静養なさるのがよいと思う。皇室典範には「第四条  天皇が崩じたときは、皇嗣が、直ちに即位する。」とある。生前退位のためには法改正が必要になるのだろう。立法府たる国会がしばらくはこのことで忙しくなるとすれば、改憲に着手するのはかなり後のことになるのではないか。天皇陛下はそんなことまでお考えになったのかも……などと思ったりもした。

・個人的動向としては……。実に久しぶりに映画館へ行って“Too young to die”を観てきた。まあとにかく滅茶苦茶だしやかましいし(それでも夫は隣でいびきをかいて寝ていたが 笑)。評判ほどには面白くなかったが、駄作かというとそうでもない。長瀬智也演ずるキラーKには泣かされた。それと、この映画に描かれていた天国へは絶対に行きたくないと思った(笑)。

・NHK『100分 de 名著』で坂口安吾の『堕落論』が取り上げられていて、とても面白い。安吾は、私が卒論のテーマにしようと思って書ききれなかった作家だ。いま思うと、書かなくてよかったと思う。とても学生なんかに歯が立つ作家じゃない。

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権力は、あれば使いたくなるもの

日曜日に参院選の期日前投票に行ってきた。出口で可愛いお嬢さんに呼び止められて、出口調査にも協力してきた。一番最後の設問「安倍政権のもとで憲法が改正されることについて。賛成・反対」のところで、「大反対」とつぶやきながら「反対」にグリグリと二重丸をつけたら「きゃはは♪」と笑われた(笑)。

いまの憲法を変えなくちゃいけないと言う人にその理由を問うと、たいていアメリカに押し付けられたものだからという答えが返ってくる。うん、それは心情として理解できないこともない。じゃあどこを変えるのかと問うと、9条。具体的には自衛隊を軍隊として認めて有事に備えるのだと言う。じゃあ日本は戦争放棄の姿勢を変えてもいいのだな?と問うと、9条があろうがなかろうが他国は日本に戦争を仕掛けることができるではないか。国の軍備を整えることは国として当然の権利だと言う。ここらへんで大抵、お前は9条で日本が守られていると思うのか!と反撃をくらい、以下延々と熱弁を聞かされたりする(笑)。

なんだろうなあ……。一つ一つ細かいことについて反論するべきなのかもしれないが、そもそも立っている土俵が違うのがありありと判って、疲労感しか覚えなくなる。相手の熱弁を聞いていて、しかしそこではっきり判るのは、自分が相手の論に与する気がまったく起きないというただその一点だけである。

彼らはたいてい勝ち負けにこだわっている。相手に何がなんでも勝たねばならないと考えて、しかも何故だか勝てると思っているようだ。勝つための軍備にどれだけの血税を使うの? それでも負けてしまったときはどうなるの?と問わずにはいられない。何故、戦うことばかりを考えるの? 仲良くやっていく道を探るほうが人間らしくない?

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第二章 戦争の放棄

第九条  
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
○2  前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

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9条で日本が守られているのかという点。ある意味、当たっていると私は考える。こんな条文、戦争にコテンパンに負けでもしない限り、そして戦勝国に押し付けられでもしない限り、自国の政府の中からは絶対に出てこなかっただろう。しかしそれが図らずも平和への道の理想を謳い上げたものになっていると思う(私が考える平和とは、まず少なくとも人を殺したり人に殺されたりしないことだ)。日本政府には、武力戦力を用いずに、つまり外交という方法で諸外国と渡り合う方法しか残されていない。9条は国家権力の力を削ぐためのものだ。9条があるから、日本政府は日本国民を戦争に参加させることができないのだ。

憲法前文の「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し」も9条に呼応している。いくら国民が戦争なんかしたくないと言っても国家に「戦え」と命令する権利があるならそれに応じざるを得ない。先の大戦がそうだったじゃないか。学生にまで召集令状が来て学徒動員させられたじゃないか。それは「政府の行為」のせいだったじゃないか。しかし、いまの日本政府にはそういうことを命令する権利がないということだ。それが9条だ。いろんな危機はあっただろうが、終戦以来、日本国民はだれ一人戦争で死んでいないじゃないか。

安倍首相はその9条を変えようとしている。日本政府に、国家に、国民の「命」の生殺与奪の権を取り戻させようとしているということだ。だから危ないんだヨ。

「日本が戦争をすることができる国になってもいいんですか?!」と野党は問う。まだ弱い。「あなた、戦争に行って死ねますか?」と問うべきだ。戦争に行くのは軍隊だ、とりあえず自衛隊だと考えている人は多いだろうと思う。足りますか? お好みどおり勝てますか? 戦争は、勝っても負けても、やり始めたらお終いなんだよ。

投票に行く前に、自民党の公約だけは読んだ。9条の「き」の字もないが、最後の最後に「憲法改正を目指します。」とある。3分の2以上の議席が取れれば「ちゃんと公約には書いたもんね」(あるいはお得意の「これまでの約束とは異なる新しい判断だ」かもしれないが)と、国民投票に持っていく腹積もりだろう。福祉政策だとか雇用問題だとか、そういうことはどこの党の政治家がやっても目指すところはそんなに違いやしない。一番大きな相違点は9条についてだ。9条をどこか変えるということは、自分の命を時の政府に預けますということに他ならないということを、みんなわかっていなくちゃいけない(安倍政権だけでなく今後どんな政権になったとしても条文は残る)。それで良いと思う人なら問題ないが、私はそこまで立派じゃない。

さて、明日は『ビッグコミックスピリッツ』を買いに行こうかな。

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BJフィギュアと「GLOBE」

Bjandp

・先日、AmazonからメールでBJのフィギュアの紹介があった。「セガ プライズ ブラックジャック エクストラフィギュア セピアカラー」というやつである。見ると、BJ先生はまあまあとしてもピノコがかわいい♪ BJとキリコならZC WORLDのを持っているが、私はピノコのフィギュアを持っていない。一体ほしいものだと思っていたので、即座に申し込んだ。「残り2つ」というのに煽られたところもあるのだけれど(笑)。
7月1日に届いたので、ここでお披露目。かわいい! そっくり返ったポーズも良い♪ 2004年の作品らしいが、新品だった。セピアカラーということで、二人の衣装もなかなか渋い色合いだ。満足である♪
Bj_globe・7月3日、朝日新聞に毎日曜日についてくるタブロイド紙「GLOBE」の表紙がBJ先生だった。朝からテンションが上がった(笑)。現代日本の医者のありようがいろんな側面から特集されていて、所々にBJ先生のイラストやマンガの一コマが挿入してある。決してBJ賛美という特集でないのはもちろんのことで、Tクリニック院長のインタビューの中には「自分はBJが大嫌いだ」と書いてあったりもする。まあ、BJのほうでも「慈善を売り物にする人間は虫が好かない」と言うだろうけれどもネ(笑)。

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